2014年7月1日火曜日

この先の10年

いやー、暑いですねえ。
湿気も多いので金沢を思い出します。

プレでのみんなを見ていても、こういう日は身体の動かし方が省エネモード。
元気がない訳ではなく、上手だなあ、と思う。

先の話をしてもなんだけれど、秋頃までに今後のことを含めて、
アトリエの向かうべき方向を内部向けに纏められれば、と思う。

まずはスタッフ達の意識の共有。
それから、参加している保護者の方達に今一度、方向性を確認して行きたい。
法的な整備も必要となって来るだろう。
ただ、ここから先は本当に自らの意思で良しとして、参加して欲しい。
スタッフも保護者の方達も含めて。
考えは様々だから、強要したくない。違う考えやスタンスがあって良いと思う。
その中でアトリエはこの考えで進める、それを良いと思う人、
同じ理想をとれる人が一緒に行けば良いと思う。
今は選択肢も多いし、更に言えば自ら新しい活動を作ることも出来る。
僕達はそんな中から、この方法を考え、選択してし、
意志を持って進めて行く集まりでありたい。

前回の絵画クラスもそうだったが、深い部分に触れて行けば行くほど、
制作の場に専念したいなあ、と思う。
そろそろ、そこは交代して行かなければ、と言う気持ちと、
まだまだ行ける、責任もある、と言う想いに揺れる。

外での意識を場に持ち込むことはない。
でも、外での仕事とのギャップは大きくなって行くばかりだ。
個人レベルで言えば、疲れるし、
何も命を削って理解されないことを続ける意味があるのか、と思う時もある。
矛盾を解消する方法はあって、それがさっき書いた場に集中して、
その後の整備や発信の仕事を他の人に委ねることだ。
そうすればもっと多くの人を見ることも出来るし。
だがなかなかそうはいかない現実がある。

まあ、どんな時でも場に立ち帰ると答えがある。
場には一人一人の意思と想いが集まっているのだから。

作家達と僕達が一緒に見ている世界が、
本当の意味で理解される日はまだまだ遠いのだろう。

でも、これまでにない新たな一歩を、
そのとき理解されずとも、確実に刻んで行けば、いずれはという想いはある。
10年前と、今とではどれほど、認識が変わって来たことか。
この変化を生み出したのはこころある活動を続けて来られた方々の、
地道な努力によってであることは忘れてはならない。
放っておいては何も変わらない。
自分のことだけを考えていては社会には伝わらない。

個人レベルでの幸せや安心だけを考えるのなら、
お金をたくさん集めて必要な物と環境を整備しておけば良いのだろう。
それだってなかなか準備するのは大変だろうが。
それにこころの問題に触れなければ、個人の幸せだって本当は分からない。

僕らはみんなのことを考えたい。
未来のことを考えたい。他の環境にいる人達や、社会全体のことも考えたい。

繋がりを創りたい。
目先のことより、本質が問われる時代が来ている。
安心も安全もままならない時代に、
真に切望されている世界観を描けなければならないと思う。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。