2014年6月30日月曜日

自己否定

不安定な気候が続きますね。
大雨の時とか、アトリエまで来るのが大変で、
遠いところから来てくれている人は特に心配だ。
でも、そんな日ほどアトリエの中では静けさと集中の度合いが高まっている。
良い日だなあ、と思うことが多い。
とはいえ、真夏の猛烈に暑い日や台風の時とか、
何もこんな日に絵を描かなくてもなあ、とも思う。
代わりの日がもっとあれば通っている人達も気楽なんだけど。
理想はいつでも来て制作出来るような場所。

来月はこのブログもこんなには更新出来ないだろう。

土、日曜日のご見学も増えている。

なるべく普段の形を大事にして来たので、
展覧会前だからといって、来客や打ち合わせを減らさないで来た。
お仕事の方もそうだが、特に希望を求めてやって来られる一般の方は、
可能な限りは対応して行きたいと考えて来た。
7月は少し、調整させて頂きます。

どれだけ疲れてもやれる時は良いのだが、
お断りしたりお待ち頂くのは本当に心苦しい。

出来ない、求めて下さる方が居るのにお応え出来ない、
という事実がのしかかってくる。
一緒に動ける仲間か、外で連動してくれる活動がどうしても必要だ。

ワールドカップはもう、凄い試合しかない。
今のコロンビアは本当に強い。
負けたけどチリも凄いチームだった。
一人一人が自在に対応し動いているのに、絶えず全体が連動するという、
理想のチームプレーだった。それに連動の仕方が美しい。
全員で一つの身体のようだ。
みんなで何かをする時とか、場と言うのでも、単に連動していると言うだけでなく、
その繋がり方や同時性自体が美しく見える、と言うのがポイントとなる。

ブラジルもコロンビアもトップ選手がずば抜けて素晴らしい。
こちらは個人の戦いの要素がかなり重要だ。

日本代表については人ごとには思えず、厳しめに書いた。
でも、あの後の本田選手の会見は立派だった。
さすがは本田選手だ。
ああいう場面で、状況を即座に把握して、失敗や甘さを認め、
ちゃんと自己否定できる強さ。
あそこで違いが出て来る。
自分の物差しを変えなければならないかも知れない、とさえ言っていた。
なかなか言えることではない。
僕は意外に自己否定は大切だと思っている。
そこに留まってはいけないが、強い否定から次のステップに入って行く。
勇気がいることだが、生きるということは変化して行くと言うことなのだから。
これまでの彼を見ていても、
ただの強がりやはったりではああいう風には出来ないことは分かる。

重要な場面でこれまでの在り方に拘らないで、脱皮して行けるか。
自分自身を顧みる。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。