2014年6月19日木曜日

世界との対話

天気予報では雨だったけど、強い光が射している。

今日の空や草木や風が語りかけて来るもの、
示しているもの、それらを通して、世界と対話する。
生きているとはその対話のことだと思う。

現実や物質とこころやイメージが全く違うものだと思っている人は多いだろうが、
実はそれほどの違いがあるとは思えない。

内側も外側もいつでも動いて変化している。

絵を見ている時、実際に現れている色や線を見ているよりは、
その背後で動いている、未だ形になっていないものを見るし、
感じとっている。

そういう見方が定着して来ると、
生きている世界のすべてがそのままではなく、
何か形をなさない動きが変化して行くプロセスに見えてくる。

内部と外部があったり、物質とこころがあったりするのではなく、
一つの変化し続ける動きの濃淡があるだけだったり。

だからいつでも感じとり、順応し調和して行く。
対話して行くと言っても良い。

今日の道や座った椅子や飲み水と対話する。
そんなことの連続の中に制作の場もあるのだろう。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。