2015年4月25日土曜日

沈黙の空間

今度はすぐに夏になりそう。

窓を全開に出来るようになったということは、
制作の時間において、一つ選択肢が増える訳でここは大きい。

朝からずっと鳥が鳴いている。
この緩やかな陽射しと対話するように。

人の声も、車の音も聴こえない。

ここは本当に昨日居た世界なのだろうか。

遠くの方からまた鳥の声。

さて、今日も行こう。

どこまで行けるのか分からないけれど。

どこまでもどこまでも。

どんな音が聴こえる?どんな香りがする?どんな気分?
沢山の記憶。その先に何がある?。
山や海を、森を分け入って進む。
たくさんの風景がやがて消えて行く。
光と闇の遥か向うから、また新たな色彩が生まれて来る。

それらはどこからやって来たのか。
僕らはどこへ行こうとするのか。

もっと先まで。もっと奥まで。

そして、みんなが一つのものを見る。
その時、僕達は自分が何ものなのか、どこから来たのかを知る。

すべてはここにある。
そこからこそ創造性という存在の根源の秘密が見える。

僕達は場に向かうことが出来る。
だから何も要らない。
ここで全てが得られるのだから。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。