2014年10月9日木曜日

終わりの始まり

「楽園としての芸術」展、昨日終了しました。
皆様、有り難う御座いました。

素晴らしい企画と展示。あたたかい人達。
これまで応援してく下さってきた方々。新しく出会った方達。

大型の作品を会場内で制作した日。
夏の公開制作。9月9日の最後の公開制作。
9月15日の講演会。

すべてがあの作品達の客観性と普遍性に向かっていたと感じる。

僕自身は毎日作品を見ながら、削がれて行く感覚があった。
作品はどんどん固有の形そのものの美しさを見せてくれて、
今回ほど「客観」や「普遍」という言葉を意識したことはなかった。

終わったばかりなので展示について多くを語りたくはない。

美術館を出て、中原さんと2人で上野を歩いた。
人が集まっている場所があった。
みんな夜空を見上げている。
僕らもみると大きな月に陰が重なって行く。
皆既月食だ。

太陽と月の接触。その神秘的な景色を前に、
こういうことだったのだな、とやっぱり思った。
僕達は無言でじっと月を見ていた。
この夜空と静寂を忘れることはないだろう。

キクちゃんからメールが届いていた。
終わりの始まりの日です、と書かれていた。
ダウンズ・タウンの会社部門として準備を進めてきた、
「気まぐれ商店」がついに始まった。
HPからのスタートなので、どんな活動なのか、是非是非ご覧下さい。

そうだ、この終わりは、終わりの始まり。
中原さんとも「これが終わりではない」と話していた。
まだまだ先なのかも知れないし、
その時期はいがいに早くやって来るのかも知れないが、
中原さんとのお仕事も次があると思っている。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。