2015年12月25日金曜日

最終回

みなさん、メリークリスマス。
大きな大きな月が夜空に輝いている。

明日、明後日の土日のクラスが今年最後となる。
良い場になりますように。

さて、これでこのブログもおしまいです。
長い間、本当に有り難う御座いました。
大切に想って下さっていた方々、惜しんで下さった方、有り難うございます。

みなさんと出会えたこと、嬉しかったです。
例え離れていても素晴らしい時間を共有してきました。

ここに書いて来た全ての瞬間を全力で生きて来ました。
それらの場面は一つ一つが掛け替えのないものとして、
今も生き続けています。

作家達とスタッフが集まり、周りが大切にする思いを持つことで、
「場」と言うものが生まれます。

場から見える景色、場が僕達に見せてくれるもの、
連れて行ってくれた場所。
その時間は特別なもの。
そこから見える美しい景色を共有することが目的で書いて来ました。

もう多くは語る必要は無いと思っています。

場はたった一つのことを教えてくれました。
全ての存在するもの、人も出来事も、風景も、ここにある全部。
すべてはあるべくしてあって、必要な場所にあって、
そして輝いている、ということ。
今、そのように見えなくとも。
混沌と闇と破壊にしか見えなくとも。
苦しみの中にいようとも。

普段、僕達が見ているもの、見えている世界は、
表面的な上澄みの部分に過ぎない。
場は一つ一つの服を剥ぎ取って裸にしてくれる。

見えている世界、生きている世界、目の前の景色。
その奥の奥を見て行く。
そうするとそこには本当の光に満ちた美しい景色がある。

それを見るためにこそ僕達は生きているし、
それを深く味わうために、認識するために生まれて来たのだ。

場が教えてくれているのはこのことだけだ。

作品も人の心も、表面に現れて来る動きを通して、
その奥へ奥へ入って行こうとする。全身で感じようとする。
深く深く入って行く時、僕達は一つの動きになる。
場が示す最後の場所に立った時、僕達はすべてを見ている。
この世界のすべて。

何もかもが愛おしい。なにもかもが完璧で、何もかもが輝いている。
僕達はただただ、その場所に佇む。
言葉も時間も何も無い。そしてすべてがある。
得るものも失うものも存在していない。

これからも状況が許す限りは場に立つことだろう。
みんなと生きている喜びを分かち合って行きたい。

これで終わりです。

これから、更に良い場とそして活動を展開して行きたいと考えています。

そして、こういう形で定期的に書くことはありませんが、
何かお伝えする必要があることがあれば、その都度書くつもりです。

時々はそういう更新があるかも知れません。
こういう形で内面のことを現場以外で深く追求することは、
今後は無いかも、と思っています。どこかで形を変えてなら別ですが。
そんな意味でもこのようなテーマをこれまで書かせてもらえて、
本当に良かったと思いますし、熱心に読んで頂いて感謝しています。

みなさん、どうかお元気で。
良い意思を持つことで繋がり続けて下さい。

とんでもない時代が待っていると思います。
これから危機と困難は更に大きくなって行くだろうし、
それこそ滅びるかどうか、というところまで来ているのだと感じます。

それでも希望を失わずに、全力で生きて行きましょう。
場が見せてくれる景色、ここで描写して来たようなものから、
もし少しでも何かを感じて頂けるのであれば、
その景色、その感覚を時々思い出して下さい。
どんな状況の中でも究極のところでは僕達みんな幸せで、
もっと深くでは世界の全てが輝いているのだということを、
ほんの少しでも感じられれば、どんなに豊かになれることか。

あの場所に立っている安心感を思い出して下さい。
記憶が助けてくれると言う場面もあります。

ここで共有出来たことをお互いに大切にして行きましょう。

さようなら。
またどこかできっとお会いしましょうね。

皆さん、本当に有り難う御座いました。
これからもアトリエ・エレマン・プレザンの活動を応援して下さい。
皆様にとっても希望に繋がる展開をしていきたいと思っております。

これからもどうぞ宜しくお願い致します。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。