2012年4月24日火曜日

スポーツ

今日は本当にいい天気。
てる君が来る日は何故か良く晴れることが多い。
絵のクラスの時でもそうだ。
彼の穏やかな雰囲気もポカポカの陽気がよく似合う。

さてさて、なんだかノートパソコンの調子が悪くて故障しそう。
今後のブログの更新方法を考えている。
もしかしたら携帯からになるかも。
アナログ人間なので(アナログな技術がある訳ではないので、アナログ人間ですらないかも知れないが)機械が変わると内容が変わる恐れがある。
だからちょっと時間がかかるかもしれない。
でも、なるべく読んで下さる方に失礼のない内容にしたい。

時々、スポーツを見る。
この前のフィギュアスケートの高橋大輔選手は素晴らしかった。
ああいう瞬間があるからいいなあと思う。(フィギュアがスポーツなのかは分からないが)
もっと前だけど、水泳の北島選手も凄かった。
あの目の強さは本物だ。

昔はスポーツは嫌いだった。科学と似ていて一面的だなあと感じていた。
でも、いいなあと思うところは嘘がないという部分だ。
勝ち負けは誤摩化せないから。
見ていれば分かるけど、スポーツの世界はいい顔をした人が多い。
何でだろうと思うと、やっぱり嘘のなさだろう。
我々の社会はいい顔をした人間が少なすぎる。
政治力や言葉や他人の力に頼って上へ行く人が多いからだろう。
いったい、権力や地位をとってしまったら、何が出来るのかという人も多い。
スポーツのように負ければおしまいの世界では、そんな嘘やごまかしがない。

時々、そんな世界を見ているのはいい。

このアトリエにいる作家たちだって、本当にいい顔をしている。
もし、スポーツのように何らかの人間としての良さを計る方法があれば、
彼らに勝てる人はそういない。
まあ、勝ち負けでないところがいいところだけど。

関わる側にしても実力を問われないということは、堕落しやすくもある。
これは気をつけた方がいい。
スポーツ選手を見習った方がいい所もある。

例えばよし子がよく行っていた美容院の美容師は、
僕らから見てかなりの技術を持っているが、
彼女は毎年、テストを受けて、自分を客観的に評価してもらっていると言う。
仕事をおぼえたばかりの頃はみんなそのテストを受けるらしいが、
ある程度になるともうしないらしい。
彼女はその店では店長なのだけど毎回受けている。
こういう姿勢が、僕達にも必要だ。

関わる人間として、ここにいて良いのか、僕は自分に問いかける。

介護や看護、教育といった様々な現場が、
大きく分けると人の心と関わりを持つという仕事と言える。
勿論、それ以外の専門的技術にも関わることではあるが、
大きく分けるならそういえると思う。
こういう仕事をしている人達が本当にそれに相応しい力を持っているか、
考えてみる必要がある。
少なくとも日々努力しなければならない。

また、こういうことを言ってしまうが、申し訳ないけど、
水泳のようにこころの中を泳ぐレースがあったとしたら、
僕はほとんど負けないだろう。
北島選手ほどの実力があると言いたい訳ではない。
泳ぎ方も知らない人が参加してしまっているだけだ。
ちょっとでも泳げればそれは負けないだろう。
この現状は問題だ。
色んな場面で人のこころと関わる人達に会って来た感想だ。
そんな訳はないと反論してくれれば幸いだ。

見ていて素敵だなと思える人が少ないのは残念。
それよりも、
たしか「家族に乾杯」という番組だったと思うけど、
色んな土地に行ってそこで暮らす人達とお話しする企画。
ここでの笑福亭鶴瓶は素晴らしい。
毎回とまではいかないけど、何度かに一度はこころの交流の理想的な形がある。
特にお年寄りと話しているときの彼はいい。
こういうのを見てた方がよっぽど勉強になるなあと思う。

こころは数値で計ることは出来ないし、勝ち負けを超えたものだ。
本当はこんなことを言ってはいけないし、スポーツと比較することなど出来ない。
今回は、学ぶことを忘れてはいけないという意味で、
あえて言ってみました。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。