2012年3月14日水曜日

みんなが幸せを感じるために

春らしくなってきましたね。
作家たちの使う色合いも季節と共に変化していきます。

さて、今週は来客が続いています。
今日も明日も打ち合わせ。

昨日はアトリエに赤ちゃんがいっぱいの日にしました。
クリちゃんの子供、ふくちゃん。いつもアトリエを応援してくれて、
一緒に仕事もしているトキちゃんの子供、てん君。
それからよし子とゆうたもそろって、みんなで過ごしました。

アトリエのみんなも大喜びでした。
ゆうすけ君が風邪でお休みだったのが残念。

いつかダウンズタウンで保育園ができたらと思っています。
良い環境で子供達が育っていくというシンプルなことが、
なかなか難しい世の中になっているので、
良いこころを育てるという基本を守った場を創りたいです。

アトリエの活動から見えて来たことは、普遍的なことが多いなと改めて感じます。

この場は、少しでもいいから人を幸せに出来てこそ価値があるのだと思います。

何人かの学生がここで学んで、社会に出ています。
彼らが、どんな場であれ、人を幸せな気持ちに出来る人間であり続けて欲しいです。

様々な場所でその様な人間が必要とされています。
私達に出来ることはたくさんあるはずです。

先日もテレビである看護士の方の特集を見ました。
確かに医療の現場で、苦しむ子供達に笑顔を与えていました。
こころが少し動いているなあと感じました。
でも、普段ここで挑んでいること、みんなに伝えているレベルと比べると、
もっとこころは動くはず、もっと繋がるはずと感じました。
子供の表情を見ていて、今ここに触れてあげるべきじゃないのかなと。
その方は社会ではかなり高い評価を受けているようです。
だから、学生達には自信を持ってと言っています。
実際に外の人にいい若者たちが集まっているねと言われます。
彼らは良い仕事が出来るでしょう。
被災地の子供達にカウンセリングをしにいくという、映像も見ました。
これにも子供達の表情を見て、もっと触れてあげるべきだと感じました。

目の前にいて、その人の気持ちを感じとって、
自然にこうしたい、もっと繋がろうという感覚が動くように、
アトリエに通ってきた学生達は、そういう感覚をつかんできています。
勿論、まだまだですが、あとは実践が能力を育てます。
必要とされる場はいたるところにあると感じています。

ちょっとした場面ですが、これから勉強に旅立つイサ君に伝えます。
長い時間の一場面なので、おぼえていないかも知れないけど、
動きが止まっていた人が居たね。
色々話しても、身体に触れても止まったままだった。
僕が手を握るとすぐに立ち上がった。
いつも話してるけど、しばらくは伝えられないから、言っておくよ。
なぜ、すぐに彼が動いたのか。
長い間付き合っているからでも、彼が僕のことを好きだからでもない。
テクニックでもない。
勉強に行ったら、これが分かるようになって帰って来て下さい。
一つだけヒントを。
僕は言葉に頼らなかった。ということかな。

幸福は世界中に広がって行かなければならない。
そのためにささやかながら、この場所で何が出来るのか。
僕達は日々、学び、少しでも良い場と、こころを深めて行く。
そして、これから多くの人に発信して行きたいと思う。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。