2015年9月19日土曜日

光の戯れとしての世界

晴れました。

昨日までの天気が一転。これが秋ですね。

土、日曜日の制作です。

10月は三重で過ごさせて頂きます。

こころをこめて、場に挑んで行きたいと思います。

昨日、東京都美術館に伺いました。
キュッパのびじゅつかんは、一年前に楽園展を行っていた同じ場所。
テーマも近いと思います。
目の前の世界を新鮮に捉え直す。
その眼差し。世界との対話。
驚きと遊びと、広い広い世界に感覚と知覚を開いて向き合う。
そんなテーマが共通しているかな、と思います。

モネ展の内覧会。
これは是非ご覧頂きたいです。
何処までも色彩が溢れ出して、この世界が沢山の光が戯れ合う、
全てが渾然一体となった情景として迫って来た。
モネが見ていたのは何だったのか。
色と色の境界は消え入るギリギリのところにあって、
物の輪郭もほとんど消えて行く。
白内障になって視力を失って行く時期の作品を見ていると、
見えるって何なのか、と思う。
確実にモネの方が見えているのだから。
世界は色であり、色とは色彩とは光に他ならないのだ、と。
世界は光の戯れで、それが無限に連鎖して行くのだ、
と言うところまで見えていたモネの凄さ。

そしてやっぱり確信するのだが、
これはダウン症の人達の描く世界と共通している。

重なってくるのは当然で究極のところにある何かなのだから。

外へ出ても世界は色彩に満ちていた。
ある時期に外を歩いていて風景全体がしんじの絵のように見えたが、
描かれる世界とはこころの深くにあるものであると同時に、
この世界の本当の姿なのだ、ということ。

今日もそんな制作の場へと向かいます。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。