2013年4月9日火曜日

嫌われてもやらなければならないこと

サクマブログ、久しぶりの更新です。

金沢と三重へ行って来ました。
土曜日はアトリエ、日曜日はいつもお世話になっている、
トキちゃんと寺田君の結婚式に出席しました。
月曜日は来年度開催予定の東京都美術館での展示に向けて、
中原さんと打ち合わせ。
今日はチェチェンから映像作家の方がいらっしゃいました。

一つ一つ、色々と書きたいこともあるのだけれど、
今回は長くなるのでやめておこう。

よし子とゆうたは無事、東京について、3人家族の生活が戻って来た。
今月いっぱいはこうして過ごす予定だ。
ゆうたの成長ぶりに驚く。
一緒に公園へ行ったり、毎日、自然観察をしている。
ゆうたは動物と植物が大好きだ。
それから、食べ物を人の口に入れて食べさせたり、
頭をなでたりして可愛がるのが好きだ。

もし、東京でこうして3人で生活する道を選択していたら、
どうなっていただろうか、と考えてみる。
でも、そんな選択肢はない。
進むだけだ。

金沢では地方で質の高い仕事を目指している人達に出会えた。
ほとんどは都会から来た人達で、外の目を持っている。
そのものの良さを活かすには外の目が必要だ。

これからは環境を自分たちで選択する時代になるし、
おそらくならざるをえないだろう。

金沢から三重に向かっていて、名古屋を超えた辺りから、風景が一変する。
日本海の湿ったどんよりした気候から、
太平洋の温暖でからっとした明るい気候へ。
人の性格も文化も、その土地の気候と深く関係している。

金沢にいていつも息苦しいのは、家族といるからなのか、金沢にいるからなのか。
それでも金沢は好きだ。とくに最近は。

さて、今日は簡潔に行こうと思う。
最近、仕事に対して思っていることを書こう。
社会的にも色々と難しくなっているし、
一人一人の選択が問われている時だと思う。
何度か書いたが、もう真剣勝負以外にないと思っている。

だから、僕は今後は嫌われることを厭わない。
一言で言えば、そんな生き方、仕事の仕方で行きたい。
少し前まではそんなこともなかったけど、
もうなりふりかまっていられる程の時間はないと思う。
世の中、人に好かれるために、本当に多くの無駄な努力が払われているし、
嫌われたくない人が多すぎるせいで、いいかげんなものだらけになっている。
つまらないものは、つまらないと言うべきだし、
無駄なことはもうやめたい。
そんなに暇ではないのだ。

同じレベルの努力と敬意と洞察を持った人達と仕事したい。
そのレベルにない人達には、もっと努力を要求しても良いと思う。

甘い、とかバカにするなと感じる時ははっきりそう言おう。

本気で勝負するから、それ故に嫌われるのなら、全くかまわない。
そんな気持ちだ。
僕も以前は多少は人から好かれたいという気持ちはあったし、
少なくとも嫌われたくはないと思っていた。
でも、今は嫌われることなんかまったく気にならない。
それより妥協したくない。

そろそろ本気で行こうよ、と呼びかけたい。
いったいいつまでつまらないことを気にして、そんなところにとどまってるの、と。
やってもやらなくてもいいようなことは、もうやらなくていい。

この社会に必然性のある仕事をして行きたい。

中には本気で生きて仕事している人も多くいるだろうが、
多くの人に問い直してみて欲しいことだけど、
今やっていることが何に繋がるのか自覚を持っているだろうか。
もし、明日、世界が滅びるとしても今日、その仕事を行うだろうか。
その時にそれでも、その仕事なり、生き方なりを続けるというものであれば、
それは本物だと言えるだろう。
僕は明日すべてが終わるとしても、この1日を場を創ることで過ごすだろう。
場にはそれだけの価値があると信じられる。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。