相変わらず寒い日が続いているが、春の気配もしてきた。
さて、しばらくブログが書けなかったが、
先週は見学や会いにきてくれる人が沢山いた。
いろいろお話ししていて、思うところがいっぱいあったが、ここでは書かない。
誰かの迷惑になってはならないので。
一つだけ、これももう何度も書いているが、
ダウン症の人たちに関わる人達に言いたい。
彼らに関わることを仕事としている人も、関係者もご家族もそうだが、
権利を訴える前に、自分達の理解のレベルを上げるべきだ。
よかれと思って行われている活動も、本当に彼らにとって良いのか、
深く考えてみるべきだ。
彼らのためと思っていることが、マイナスの効果をはたしていることも多い。
はっきり言ってしまえば、そういうものがほとんどだ。
いったい何の為に何がしたいのか、彼らのために何の役に立つのか、
本当に考えてみて欲しい。
おごってはならない。
知っていると思い込むべきではない。
謙虚にいつでも学ぶ姿勢が必要だ。
いくら身近に過ごしているからと言って、
彼らのすべてを分かっていると思わないことだ。
何かをしてあげたい、とか助けてあげたいという思いは、
確かにちゃっと上から見ていることではあるけれど、
それ自体は否定したくはない。
ただ、本当に助けになりたいのなら、自分が良く知ることが必要だ。
まず、何が必要なのか、感じなければならない。
僕自身はこうして彼らの作品制作の場に関わっているが、
月に100枚を超える絵が生まれる中で、
どの瞬間も新しい何かが見えてくる。
彼らの奥深さは、これくらいでは見えないな、と感じる。
まだ、先があるからいつでも続けていく。
ダウン症の人達のことを分かって下さい、というメッセージをよく見るけど、
あなた達は分かっているのですか、と問い直したい。
みんなで一緒にもっと分かろうよ、というのが正しいし、
みんなで彼らの声にもっと耳を澄ませてみようよ、ということなのではないか。
まずは、僕達、私達が、日々変わっていくこと。
率先して彼らの世界に入っていって、そこに何があるのか、
見極める努力を怠らないことではないか。
そんなことを感じている。
僕自身はいつでもシンプルな考えしかない。
ダウン症の人たちと関わっていくこと、一緒に生きていくことは、
楽しいし幸せなことだ。
僕は彼らが本来の力を発揮出来る場面を創ることが出来るし、
そうすると彼らは僕にたくさんのことを教えてくれる。
これが理想の関係だと思う。お互い与え合っているわけだ。
いつもこんなに与えてくれるし、教えてくれる存在が、
他の人達にとっても有用でないはずがない。
だから、他の人達との出会いの場所を創ったり、
彼らの世界観を伝えたりする。
そうすると、出会った人はみんな何かを感じてくれる。
こういうことが社会全体に広がっていけば良い。
ダウン症の人たちと社会との関係が出来ていく。
一緒にいると幸せと思う人が増えていって、
みんなでこんな風に生きようよ、という理想を示せばいい。
きっとそうだねと思う人が広がっていくはずだ。
僕のところには全く新しい意識を持った人達がやってくる。
みんな現状の福祉のあり方や、彼らとの関わりに疑問を持っている。
もっと彼らと一緒になりたいと思っている。
時代は変わっている。
古い発想は捨てるべきだ。
特に何かを教えたり訓練させていきさえすれば良いと考える人達。
ご自分が勉強して訓練しなさいと言いたい。
うーん。
最近はとくにあんまり批判は書かないようにしてきたけど、
やっぱり最後の一言が出てしまう。
いったい何様のつもりなんだ、とやっぱり書いてしまいました。