寒くなりましたね。
制作の時間は本当に充実。
仕上がった作品にはまだそんなに変化は出ないけど、
制作のプロセスはかなり変わって来た。
季節の変化はとても重要だ。
変わり目は特にエネルギーと注意力が必要。
気が抜けない。
イサにもここの場面をしっかり覚えてもらおうと思っている。
かれも以前と比べ仕事をしっかりおぼえて来たが、
更に筋金入りにならなければならない。
その時、その場が上手く行く場はクリアしたとしましょう。
次の段階はずっと先までもつ現場を。
一つ一つを怠りなく積み重ねていなければ、月日に耐える場にはならない。
勘やセンスだけの場は時間とともに失われて行く。
(勿論、勘やセンスはかなり大切なものなのだけど)
後でしまったと思わないために、
気がついた時には何故か枯れていたなんてことにならないために、
しっかりと基礎を固めて、日々の努力を積み重ねる。
僕自身も場に立ち続ける意味を噛み締めている。
場に立てるということが本当に有り難い。
思えば場が大切なことをみんな教えてくれたのだし、
場なくしては何も無かったとさえ思う。
世界は一つではないこと。別の知覚を得ることは可能だということ。
身体や心を変えることの可能性。
認識を分けて使うこと。
身体や心をバラバラにしたり分散させたりして、
さらにそれらを同時に動かすやり方。
たくさんの見方や感じ方。
教えられたことは本当に多い。
場に入らなければ分からないこと、見えないことが沢山あった。
場が無ければ、今の理解も経験も無かっただろう。
場の中で感じていることは無限なので、言葉で説明することは出来ない。
ただただ、濃い時間が流れて、いくつもの人生を生きているような感覚だ。
そこで流れた時間や行った場所や、それぞれの心と人生が、
もう一人の自分、というよりは無数の自分のようになっている。
僕達は無限の中にいるのだと実感する。
もう11月。
今年も残りわずかだ。
毎度言うことだけど、良い場にしたい。
たくさんの笑顔と美しい作品が生まれる場を。
場の中でまた作家達と生きたい。
一期一会ということを強く実感する。