2014年3月11日火曜日

自分を動かすもの

今日は3月11日。
あれから3年も経ったのですね。
思うとことは色々ありますが、僕達は仕事を通して希望を創って行きたいです。
どんなにわずかでも。

今日は埼玉で講演です。
いつも話すことは一つです。
ダウン症の人達が教えてくれていることは、今の社会にとって、人間にとって、
大切な大切な根源的なことなのだと思っています。
少しでも多くの人がその価値に気づき、平和な社会になれば、と願います。

先日は共働学舎のまことさんが泊まって行きました。
1年に一度位は会うことがあるのだけど、ゆっくり話をするのは久しぶり。

相変わらず突然やってきて、飲もうとということで待ち合わせて、
最後は狭いスペースに布団を敷いて、こうして一緒に寝るのも懐かしい。
かつてはみんな雑魚寝していたけど。

仲間達に連絡出来ていないことで、うしろめたい思いもあったので、
せめてまことさんと会えて良かった。

珍しく色んな話が出来た。

お世話になっている人達に、本当はお会いしたいのだけど、
不義理をしてしまっていることが多い。
休みの日があれば連絡しようかなとも思うのだけど、
どうも電車に乗って移動するのもおっくうになっている。
なんとかしなければ。

まことさんと話していて、あのころは見えていなかった多くのことが見える。
見えるようになった。
そして、知らなかったいくつかの情報もあった。
あの頃、知っていればと思わなくもないが、知るべき時ではなかったのかも知れない。
パズルのピースを集めて行くように、たくさんのことが一つの絵になっていく。
そうか、そういうことだったのか、とか。
悪かったな、申し訳なかったな、とか。
後悔は無いけれど、切ない気持ちや悲しい思いになる話もいくつか。
それでもいつでも精一杯やって来たことは事実だ。
後悔は無いけれど、誰に対しても感謝はある。

いっぱいの人達の思いを乗せて、僕は創られている。
思いの中には希望も喜びもあり、悲しみも苦しみもある。生も死もある。
どんな時も一人ではあり得ない。

動いて行くことにも伝えて行くことにも大きな責任がある。

僕を動かしてくれている、多くの思いと願いに、
今日も感謝と共に人前に立つ。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。