2014年12月26日金曜日

冬の光

こんにちは。
相変わらず寒いですね。
でも晴れると光が奇麗。
昨日はクリスマスでしたね。

平日のクラスでは来客者が続きました。
少しお話しする機会が多かったのですが、
何かちょっとでも希望を感じていただけていれば嬉しいです。

昨日は中原さんが来て下さいました。
「楽園としての芸術」をふりかえりながら、
今のこと、次のことに思いを巡らせました。

気持ちが通じ合える人がいることは幸せなことです。

今年もたくさんのことがあったけど、すべてが良いステップになったと思う。

このブログももっと書こうと思いながらも、
今の社会情勢を見ていて、このままで良いとは思えない。
差迫った現実を前に、もっと中身を見直して行かなければ、と思う。
思うところもあって一つ一つの社会情勢に関しては書かないことにした。
ただ、全ての根底にあるのは個人の判断と選択だ。
そして自分の判断に責任を負うこと。
来年度からは、内容と言葉を新たなものとして行きたい。
今はまだどうなるか分からないけれど。

明日と明後日、締めくくりに相応しい場にしていきたい。
撮影も入ります。

僕達の仕事は細かな積み重ねも重要だ。
目から鱗という体験が何度も起きる。
その度に身体も心も変わるし、動きや佇まいも変化する。
ちょっと抜けて、見晴らしが良くなったり、また分からなくなったり。

最近も新しい発見があって、現場においてちょっとだけ変わった部分がある。

ヒントはそこら中に転がっているのだな、と実感する。

つくづく思うのは、たくさんの場面でしっかり韻を踏んできたり、
見ること、感じることを怠らないで来たことが、活かされて行くということだ。
場においてもだけれど、人生のすべてがそうだと思う。
あの頃、落語をいっぱい聞いてて良かったとか、
音楽にしても映画にしても味にしても、
これは、と思ったものは自分の中に入れておくべきだと思う。
たくさんの場面がその後に活きて来て、さまざまなところで助けてくれたり、
教えてくれたり、新たな場所に連れて行ってくれる。
自分とは別のところで人生や場も生命をもって生きているのだから。

僕にとっては、場の中でこれまで経験して来たこと全てが、
活き活きと動き出す瞬間が何より楽しい。

一つ一つの場面に命が吹き込まれる。
そして、突如として場が輝きだす。どんな細部までも。

作家が居てスタッフが居て、みんながいて、
絵を描いているという、そういうことなのではなく、
もっと言うに言えない必然性が場全体を貫いていて、
自然のリズムだけが目の前にある。

それだけが確かなものだと感じられる時間。

あと2日だけど、みんなと良い場に入ろう。
そして来年も。

書いている人

アトリエ・エレマン・プレザン東京を佐藤よし子と 夫婦で運営。 多摩美術大学芸術人類学研究所特別研究員。